「たまには田中さんを撮りましょう」と建具屋さんが、私の作業を撮影してくれ
ました。
朝方、監督と建具屋の泉川さんが残工事で現場に来ていて気を利かせてく
れました、私自身あまりでないようにしていますが今日は特別ということで・・・。
今回はまだ2ヶ所ほど残っていますが、かなり柿渋を塗りました。
建具類が主です、建具は面が大きいのと、ムラが出ないように心掛けたため
神経も使い作業量もなかなかのものでした。
現場仕事の大変さや苦労がこの程度で分かるはずもありません。
ほぼ1日一人での現場作業でしたが、これが連日となると結構きついな~と
思いながらの柿渋塗りでした。
自分の設計ですから愚痴を言う訳には生きません、ラッシャンバーチの重いこと
それに天井一杯の高さがあるトビラの扱いの大変なこと、作り手側だと恨みを
いいたくなると思いました。
良い子になる気はありませんが、作り手のことも考えつつデザインしなくては
いけませんね。
柿渋はかなり塗ってきましたが、カラーリングはいつも悩みます。
ある程度は事前にイメージしますが顔料を調合して色を作る段階になると
そのときの気分を最優先して、その時点での自分の好みの色を探し作ります。
多分色見本では作れないような気がしますね、柿渋については。
確信が持てないまま外で塗って、所定の場所に納めてみて
「なかなか良いね」というのが今日の作業の成果、結果オオライでした。
自分に納得できるというのはホントうれしい物です。
正直カラーリングにそれほど自信が持てないのに、色を使いたいという気持ち
だけはあって、それが柿渋に出会い、その色の可能性を感じて試みだけは
重ねて来ています。
これからもほどよい色彩をデザインの中で見付けていきたいと思います。