Y邸-Ⅰ 番外編
小物づくりを楽しみました。
あまりに忙しいと作ることは出来ませんが、
チャンスがあり、施主の理解があり、イメージがわき上がると・・・。
それに天然材を多用するデザインでは、
使いたい小物が カタログの中にはあまり無いのも 大きな理由です。
照明はかなり作ってきていますが、今回は具体的なモチーフをもったデザインにしました。
マンボウの尾が本体と分かれて動くようになっています。
角度で光の具合を変える・・・という狙いがあります。
小物づくりを楽しみました。
あまりに忙しいと作ることは出来ませんが、
チャンスがあり、施主の理解があり、イメージがわき上がると・・・。
それに天然材を多用するデザインでは、
使いたい小物が カタログの中にはあまり無いのも 大きな理由です。
照明はかなり作ってきていますが、今回は具体的なモチーフをもったデザインにしました。
マンボウの尾が本体と分かれて動くようになっています。
角度で光の具合を変える・・・という狙いがあります。
今日で完成です。
2ヶ月におよぶ工事に今日、ピリョウドが打たれます。
と言っても、新築と違い生活と平行しての工事でしたから、
完成という実感は無いかも知れまねんネ。
最後に残っていた、外部の物置と2ヶのブラケット(照明)が今日設置されました。
最初に提案した案が ほとんどそのままの形で実現されました。
多くのエネルギーが広がることなく、集約され収斂して像となった
私にとってはとても幸せな仕事でした。
TV台を設置する
今日は建具屋さんが木戸を設置するというので、合わせてTV台を搬入しました。
一人では運べないので手伝ってもらう狙いもありました。
右手は先日貼り込んだ戸襖、おばあちゃんの部屋につながります。
木は結構使っているので、TV台は別の材料が良いと思っていました。
芯材の木は何となく感じられると思いますが・・・。
紙という素材が木と左官の間をうまく取り持っています。
TV台を作る-3
仕上げたい面に 薄い手漉きの紙を貼ります。
貼る枚数により柿渋の色が変わることを利用して、模様を入れます。
今回は遊びのある平面構成・・・、ある意味が隠されています。
コーラル色の良い感じの色になりそうです、私の好みの色です。
きっと、インテリアが華やかになるでしょう。
TV台を作る-2
大体のところまで出来ました。
TVの配線用のあなをあけ、角をサンドペーパーで丸くしました。
元気の良いお孫チャンがいるのです。
明日は1階のギャラリーへ運んで紙を貼り柿渋を塗ります。
かなりの重さになるため、パーツに近い いまの段階で運んでおくのが賢明です。
TV台を作る
Y邸はほぼ完成しました。
「口紅から機関車」までじゃありませんが、フルラインUPのデザイン作業となりました。
最後の大物がTV台の制作(私は家具屋じゃないんですが)。
別邸(Y邸-Ⅱ)で試みたデザインを、一歩進めたものにしたいと思います。
家具は精度が要求される仕事です。
パーツはホームセンターのカットサービス、組み立ては事務所の
センターテーブルを作業台に行いました。
デッキが完成、二日前からビールを飲んでいますヨ (Yさんのお言葉)・・・。
木戸を除いて、水場を除いてデッキが完成しました。
昨日の日曜日には、早速気持ちよく食事をされたとのことでした。
夕方には涼しい風が吹いて、本当に気持ちが良いのです。
襖に墨で刷毛目を付けた和紙を貼る。
Y邸の既存の戸襖の化粧直しです。
おばあちゃんの和室が居間に面していて、2枚の戸襖で仕切られています。
その居間側を改装に合わせて貼り直しました。
おばあちゃんの書を素材に使わせてもらいました。
お施主さんの持ち物で、使えそうなものは出来るだけ取り込みたいと思います。
ある種の施主参加でしょうか。
建て替えの時に、古い住まいの何かを使うということをします。
残せるものを厳選して残す、存在してきた証をどこかに留めておきたい、という思いです。
ここ2・3日雨が変則的な降り方をします。
現場に出ないのであれば連絡してね、といって昨日現場から戻りました。
柏はお昼頃までたいした雨でもなく、連絡もなかったので出かけました。
ところが 途中ものすごい豪雨、これじゃ店じまいだろと思い現場に・・・。
船橋の方は道路は塗れていず、口笛吹きながら 大工さんが仕事をしているではありませんか。
最近の雨は本当に局地的ですね。
雨の間を縫うようにして作業が行われていました。
なかなか終わりそうで終わらないのが私たちの仕事。
埋木と、玄関の上がり框下収納の前板貼りが残っていました。
私の方は照明器具と襖の紙貼りそしてTV台・・・。
ペンダントが下がり、曲木の椅子が置かれて食卓コーナーが
出来上がりました。
小振りの椅子ということもあって心配していた窮屈さは感じません。
壁天井を左官で仕上げる。
壁と天井の仕上げはケイ藻土の左官です。
天然系のものはいろいろ出ていますがカラーリング的に
エコクイ-ンの佐野の名水のベージュ系が気に入っています。
意外とベージュ系のものがないのです。
暑い夏のお盆は2種類の建具を仕上げました。
これは玄関のサッシュの内側に設置する変形の2枚組の格子戸です。
建具屋さんが作り私が顔料入りの柿渋を塗りました。
乾いたところでオイルを塗ります。
制作はいささか面倒ですが、光の効果が期待でき
インテリアに楽しみをもたらしてくれると思います。
きれいにコンクリートが打てました。
きっちりと手順を踏むことで得ることが出来る成果ですね。
道路側と西側の駐車場側に塀を建てます。
柱は5cmのコンクリートのかぶりを持たせました。
お盆が過ぎてからデッキをつくります。
内装の方は大体見通しが付きました、いよいよ外構工事。
スモーク材を使ったデッキをつくります。
古いPCの土留めのその外側に新たにコンクリートの擁壁を作り、
鉄骨の柱を敷地ギリギリに立て、板張りの塀を作ります。
鉄骨やさんと型枠屋さんと監督となじみのティームワーク・・・。
家具搬入 重かった!
配膳カウンターとベンチそれに下駄箱の搬入を、若い倉持さんと私でやりました。
長もののベンチは窓から、下駄箱はそれほどの重さではありませんでしたが、
配膳カウンターは重くて大きい・・・。
門扉・玄関を辛うじてクリアー、室内では段ボールの上を滑らせての搬入。
配膳カウンターの腰も柿渋塗りです。
目立つところでもあり、ぼんやりとした色彩に仕上げました。
これにオイルをかけていくらか照りを付けます。
豪華なモザイクタイル
元々モザイクタイルを想定していましたが、品番を決めるにあたって
グレードの高いものにYさんの意向で変更しました。
居間の一部となる壁ですから・・・ネ。
写真の黒檀の丸棒はまな板を下げるためのものです。
本棚を作る
ベンチコーナーは本箱とテーブルが対となって構成されています。
書斎的な雰囲気を持った場所と言えます。
本箱やテーブルを特に要求されたわけではありませんが、
必要事項のように思われて、最初の段階から計画してありました。
ベンチの廻りに本箱があったりコップが置ける棚があったり、PC用のテーブルがあったり・・・。
そうした小さなコーナーが居間の一画にあるというのは、きっと悪くありません。
家族のお気に入りの場になると思います。
そして、最終的にその場の主が決まってくるのだと思います。
あるいは時間によって主が代わる、ということになるのかも知れません。
ルーバーを貼る
N邸に続きY邸でもルーバーを貼ることにしました。
左官とのマッチング、照明の効果、木自体のの良さとそれに柿渋が加わって更に
豊かになるテクスチャー。
ある意味、濃厚な空間を意図しました。
それが Yさん家族にふさわしい場だと、直感したのです。
ルーバーが貼られれば、引き続きベンチや本棚テーブルの造作に進み、全体が
見えてきます。
枠を入れたり天井を貼ったり
生活と工事が平行というきつい状況に加えて連日の猛暑。
Yさんもいささかお疲れの様子です。
もう少しの辛抱をお願いするしかありません。
元台所だったところが、書斎のような雰囲気を持ったベンチコーナーになります。
天井を飾るルーバーはすでに色づけがされて現場に持ち込まれています。
テーブルを作る-2
テーブルの天板が出来上がっていたので、
早速 平面形を紙にフリーハンドで描き 型紙を作りました。
1.5M×0.9Mのサイズですが、原寸で大きい形を作るのは意外と難しいのです。
平置きして大体の形を白墨で描き 鉛筆で線を整えます。
最後は薄いベニアに貼り壁に立てかけ、距離を置いて形のバランスを見ます。
ちょうど、画家が大きな絵を描くときのように です。
早く形が見たかったので、大工さんに頼んで切ってもらいました。
テーブルを作り始める
松材のテーブルを2台作って来ましたが、今回はクリ材です。
木材センターで製材してもらった4枚で天板を作ります。
残った材でちょうど脚が取れます。
クリ材はかなり堅い材です。
華やかさには欠けるかも知れませんが、なかなか味わいのある渋い材です。
玄関ドア
Y邸では、小さな増築が2ヶ所あります。
一つはすでに終わっている庭側のサンコーナー、もう一つが玄関のところです。
現状の玄関はホールとなり、一畳強の風除け室が設けられます。
ビル等で使うフロントタイプのサッシュでインテリア化します。
その内側にブラインド機能と通風機能を持った木製建具を設けます。
玄関戸は木製板張りです。
今回は板戸に葉っぱの形を切り抜いてもらいました。
5mmのガラスが内部に落とし込まれるようになっています。
変形ののぞき穴・・・、蓬の葉がモチーフです。
椎名建設の加工場・倉持工芸の作業場
玄関ホールとベンチコーナーのルーバーの柿渋を塗りに
椎名建設の作業場に行きました。
これだけの量を塗るとなると、ある程度のスペースが必要です。
広い作業場を自由に使えて・・・、ありがたいことです。
南側のルーバーは穏やかな、押さえた色調としました。
北側に使う今回の分は、濃いめの強い色にしました。
梁とコップ棚に柿渋を塗る
居間の2本の梁は、木でカバーされてきれいに塗装が施されていました。
それを剥がし、荒木のままの米松材に荒くディスクサンダーがけをし、
手サンダーで整えてから 顔料入りの柿渋を塗りました。
今日は大工さんが来ないということもあり、グッドタイミングでゆっくりと作業が出来ました。
2本とも少し色を変えているのですが、左官の天井となると差が分かると思います。
もう少しサンダーを当てて、表情を工夫した方が良いかも知れません。
キッチンを作る
家具屋さんがキッチンの本体を搬入、それに大工さん電気屋さん設備屋さん
最後に石屋さんが加わって夕方には何とか形になりました。
水とお湯と排水がつながれて、水の方は使えるように・・・。
ガスコンロが15・16日頃になりそうで、一週間弱 水だけの台所。
明日から今の台所を解体します。
設備の配管のためにめくった床を再びふさぎ、キッチンの下地を作ります。
そうこうするうちに天気の関係で、午後の搬入だった家具が午前中に到着。
ルーバーを貼る
昨日柿渋を塗った材を今日早速貼りました。
目地の寸法は9mm。
これだと裏がほとんど見えず、ボードのままでOKです。
照明のコードも通せるスキマです。
ルーバー面にガラスグローブの照明器具を直付けします。
ルーバー自体も光を受けて昼とは違った表情を見せ、天井に面白い影を作ります。
柿渋塗り
庭側に増築したところの天井にルーバーを設けます。
居間を挟んで、北側のベンチのあるコーナーにもルーバーを設けます。
北と南、色の調子を少し変えようと思っています。
大工さんが準備してくれていたルーバー材を、2時間ほどかけて柿渋を塗りました。
スモーク材
木造の外壁材の選定は いつも本当に迷います・・・が、
今回は ほとんど迷うことなく、スモーク材の板張りに決めました。
デッキ廻りの床 壁材にも使いますから、エクステリアはこの材で統一・・・です。
ヨーロッパでは、外壁にスモーク材を使うことが結構あるようです。
歩行用の橋などにも木を使うくらいですから、外壁など板を使うなど珍しくも
ありませんが、そんな中でも一歩進んでスモーク材を使い耐久性を高めています。
板を燃やし炭化させるやり方が、日本でも伝統的にありますが
それと同じことですね、紫外線にも水にも強い・・・。
キッチンのワークトップの石の採寸
出来る限りオリジナルのキッチンにします。
家具+シンク+ガスコンロ・オーブン+石(大理石)で構成されます。
空間とのデザイン的及び素材的統一感からすれば
オリジナルなキッチンに勝るものはないと思います。
たいていの場合、ワークトップは大理石の白を使います。
間違いの無いように、石屋さんに家具の工場(倉持工芸)に採寸に来てもらいました。
配膳台の腰に貼るパーツに柿渋を塗る
トビラや引出の前板などに使えそうな面材を、日頃いろいろ探しています。
またパーツで構成したり、手漉きの紙を貼って柿渋を塗ったりして
面材をつくったりします。
家具の面材はインテリアデザインの大きな要素で、空間を決定づけます。
Y邸の配膳台の腰はRとしているため、30mm巾の薄い板を貼って面を構成します。
増築部分の壁をつくる。
午前中にフレームを建て込み、午後サッシュを設置しました。
これにスモーク材の板を貼ります。
戸締まりが出来る状態にして既存のサッシュと壁を取り除きます。
増築部の基礎を作る
ベランダの下の雨の心配がないところに、居間を少し張り出します。
庭の方は、重いブロックの塀を木製のものに替えデッキ敷きとします。
監督がトランシットをのぞいて、新たに設けるコンクリートの擁壁の墨を出しています。
板を探しに行く
ベンチ廻りの棚に使う板を大工さんと一緒に、近くにある材木センターに
探しに行きました。
造作材はピーラー材を予定していますが、
同じ松系の材で、良さそうな吉野松があり決めました。
試しに削ってもらいましたがきれいな板目です。
ベンチのところの棚は中心的な場でもあり、このくらいのものを使いたいところです。
造作のための施工図を作る
生活しながらの改装は、一気に解体して一気に作るというわけにはいきません。
解体と作りを交互に繰り返してすすめます。
工事現場と隣り合わせの生活が、ストレスとならないタイプの人でないと
リフォームは辛いのもになりますネ。
大抵の方は作ることに興味を持っていますし、出来上がったら見えなくなるところを
知っておくことは無駄となりません。
大工さんにしても、見られるというが適度な緊張感とやり甲斐になると思います。
まずは玄関正面の造作から。
大工さんが現場の現場で、寸法をとりながら制作図を作ります。
明日・明後日は加工場で作り物をして、それを現場に持ち込み はめ込んでいきます。
私は、明日は加工場へ行って大工さんと打合せです。
工事スタート
Y邸-Ⅱがほぼ完成し、Y邸-Ⅰに取りかかることになりました。
Yさんがリフォームの相談に見えたのは、去年の秋頃だったと思いますが
具体的な要望がはっきりしていた訳ではありませんでした。
ただ台所が非常に窮屈で何とかしたい・・・。
持参してもらった図面からは、居間・食堂に居場所感があまり感じられませんでした。
Yさんにしてみれば不満はあるのだけれど、
どうしたらよいか見当が付かないという風でした。
具体的な要望を聞くこともなく、逆に「このような可能性があるのでは」
という案を作り、Yさんに送りしました。
定年近いYさん夫婦とおばあちゃん、それに息子さんの4人家族。
家族のそれぞれが居場所をもてるように、場を設定しました。
田中 宗一 (たなか そういち)
一級建築士(NO.95795)
オリジナルキッチン、天然素材のデザインリフォームのことなら、どんなことでもお気軽にご相談下さい。私が直接対応させていただきます。
詳しいプロフィールはこちら
一級建築士事務所游工房
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