S邸-16
完成
工務店の会長が
「これほどのでかい住まいはもうチャンスがないだろう」
といっていましたが、
その96坪の和風住宅が完成、26日に引越し新居で正月を迎えることとなります。
和室の10帖間から玄関のほうを見るとこんな感じ、障子が入りますが。
広い玄関は接客の場でもあり、住まいの全体像がここで察知されるように
かなり力を入れる場です。
壁の板張りは杉の赤身で正目、かなりの高級材ですが元気をつけてくれる
材ですね。
居心地の良い場になっいます。
完成
工務店の会長が
「これほどのでかい住まいはもうチャンスがないだろう」
といっていましたが、
その96坪の和風住宅が完成、26日に引越し新居で正月を迎えることとなります。
和室の10帖間から玄関のほうを見るとこんな感じ、障子が入りますが。
広い玄関は接客の場でもあり、住まいの全体像がここで察知されるように
かなり力を入れる場です。
壁の板張りは杉の赤身で正目、かなりの高級材ですが元気をつけてくれる
材ですね。
居心地の良い場になっいます。
仕上げ工事
足場が取れて建物の全貌が緑の木立の中に現れてきました。
これで、屋根屋さんもやっと雨樋がつけられます。
階段室の丸く抜いた手すりにちょっと派手目のカラーリング。
柿渋で考えていたのですが、シナベニアにサンダーがかかっていて、
どうにもうまく柿渋がのりません。
手すり子
玄関の正面が階段室、中廊下で自然光が入らないため、踊り場に楕円の
開口部を設けちょっと遊んだ手すり子を付けるようにしました。
和の空間の中で、崩しのデザインがなごみをもたらせてくれるのではないかと
思ったのです。
削る
和風住宅の証のようなものが玄関の敷台です。
過っての木造建築は床をかなり高く設定したため、玄関の土間から一段で上がり
きれず、段板のようなものを一枚置きました。
一枚板となるとたいてい材料としてはケヤキが相場です。
框と敷台を削るところに行き会いました。
大きな電気カンナで1・2回削り、手ガンナで仕上げます。
面に狂いが無いためか瞬く間に仕上げてしまいました。
左が框、広い材が敷台、玄関の格がこれで決まるというわけです。
エテ面とカク面
仕上げの確認をするために、お施主さんに現場に脚を運んでもらいました。
1階の床は床暖対応の黒っぽい堅木のフローリングを大半使い、
一部狭目の部屋には白っぽい桜系の材としました。
メインのダイニングキッチンは結構な広さがあり、
空間のメリハリのため台所を下がり天にしています。
無垢の板を貼りますが火を使うところなので、認定材を使わねばなりません。
その材の確認を是非しておきたかったのです。
壁は珪藻土、無垢の天井材とよくマッチして落ち着く場となると思います。
棟梁の武村さんが和室の造作にかかって何日か過ぎていますが、
いよいよ天井に・・・。
「こんなの見たことある?」と見せてくれたのが、ちょっと変わった面取りかんな。
造作
棟梁の武村さんが枠類をはじめとする、造作材の加工に精を出しています。
和室はヒバ材とヒノキ材、一般はポプラ材。
機械で超仕上げをした上にさらに手ガンナで決めるというこだわりです。
材が持っている美しさを引き出すには、やはり手によらなければということですね。
2階の方では枠や収納などの造作が進んでいます。
和室をはじめとする要所は棟梁の受け持ち、材の加工が終わると
そっちも始まります。
手すりのパネルにあける開口の位置をだす。
階段室に大きな丸を2ヶ所設けました。
その一つに手すりのパネルをはめ込みます。
そこにサイズの違う丸い穴をアットランダムあけます、
言わば変形格子のようなものです。
穴をあけるパネルは2枚、寸法がばらばらのため位置出しは・・・、
私がやるしかありません。
着色された穴あきパネルが、左官で壁に塗り込められます。
S邸では珍しく丸の出番が少ないのですが、階段室にまとめて使いました。
床を貼り始める。
しばらく時間がとれず現場に行けないでいたのですが・・・、
大きい家ですね、みるみる仕事が進んでいくというわけにはいきません。
大工さんが3人、屋根屋さんが2人、設備屋さんが2人入っていましたが
静かな職人さんがまばらな現場です。
階段室の壁に丸い穴があけられていました。
全体がオーソドックスなデザインなので、空間にメリハリをつけるために
丸い形を置いたのです。
階段では視線がタテに動きますから、タテの移動による丸の効果が
出ると思います。
Sさんの家族と工務店の監督と私とでショールームへ行ってきました。
現場の方がだいぶ進み、そろそろ設備の配管が始まります。
設備機器を決めなくてはいけない段階になってきました。
台所・ミニキッチン・ユニットバス2ヶ所・洗面所2ヶ所・トイレ3箇所
以上がS邸の設備ヶ所となります。
キッチンはクリナップ・その他はINAXということでショールームに行って
決めることが出来るものは決めてきました。
瓦敷き始まる
風景として緑の上に見える瓦屋根は、日本人の気持ちに訴えるものが
あります。
何百年という歴史が私たちの美意識の中に刻み込まれている、
ということもあるでしょうが、近くでしみじみ見ても美しいものです。
太陽熱を利用したソーラーシステムの採用も最後まで選択として
あったのですが、瓦屋根の魅力の方をSさんは選ばれました。
屋根の野地板は60坪・・・、
先日の建 前のときに材木屋さんが言っていました。
瓦の場合は下地に杉板を貼ります。
瓦は 固定せず、ルーズにのっかっているため、
地震等による動きに追従します。
雨は入らない仕掛けになっていますが、空気は入ります。
それが瓦の優れた点ですね、自然と寄り添っているといえます。
杉板も天然材ですから、季節により伸び縮みがあります。
ですから両者は相性が良いと言えるのですが、
逆に言えば動かない屋根材の場合は、伸び縮みの少ない合板が
下地として適当ということになります。
小雨の中で建前
大降りでなかったのが救いでした。
このごろはよほどの雨でない限り、スケジュールどおり建前は行われます。
用事があって現場に行けたのが5時近くでしたが、
なんと ほとんど組みあがり、チェーンを使って柱の倒れを直し
垂直にする作業の段階でした。
武村さんという工務店きっての大工さんの力なんですね、
このサイズが一日で立ち上がるというのは。
墨付けにミスがなく、刻みにも問題がなく、組みよいつくりの加工が
材に施されているということです。
建前は棟梁にとっても最大のパホーマンス、世間的評価とも
直につながってきます。
そういうことは別にしても、きっちっとした仕事は気持ちが良く、
多くのことを学ぶ場にもなりますね。
7月2日が建前、雨が降らなければいいのですが・・・。
予報では雨 、80%で雨と出ているのです・・・。
土台も普通の家の3建分くらいあると、大工さんも、
材木屋さんも言っていました。
基礎も建物にあわせ大きくし、鉄筋はダブルにしました。
柱梁の加工は、通常 手で刻んで2週間くらいといわれていますが、
そちらも3倍以上ははかかっているということですね。
作業場にある材の山を見て、唖然としたものです。
地盤改良
中川の河川区域ということもあり、敷地の地盤はよくありません。
最近かなり一般的になってきた 柱状改良というやり方で、
地盤強化をすることになりました。
Sさんによれば庭の植栽に水やりが必要ないのだそうです、この場所は。
それほど 川と地質的に一体的と言えるのでしょう。
建物の位置を決める。
450坪もある敷地ですが、庭の植栽や石組みなども考慮して
位置を決めるとなると、おのずと決まってきます。
歴史を刻んで来た場所ですから、受け継ぐものは受け継ぎ、
新たに加えるものは加えるという、継続性を大事にしたいというのが
Sさんの考えです。
すぐ脇が荒川で 過っての洪水の時には、
1階の庇の下まで水が来たそうです。
この辺は軒下に船を下げているお宅があるのです。
Sさんのところも そうだったとおっしゃっていました。
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田中 宗一 (たなか そういち)
一級建築士(NO.95795)
オリジナルキッチン、天然素材のデザインリフォームのことなら、どんなことでもお気軽にご相談下さい。私が直接対応させていただきます。
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