良い気分でのクルーズ。小さな村のはずれに係留所があり今晩はここに係留。フットパスを通って村のパブへ食事にいく。
この村は敦子さんのお気に入りで、本当に気に入ってもらえる人にだけ見てもらいたいとのこと。
それこそ絵に描いたような、童話に出てきそうな、美しい村だ。村のサイズ、家々のたたずまい、ガーデニング、
窓から少しだけ伺えるインテリアは吟味された古いものでしつらえてあり、ホタルのような小さなランプがそこかしこに置いてある。
退職後のすみかとして、カントリーハウスを自分なりに作り込んでいくスタイルが定着しているようだ。
もちろん村全体の環境と言うこともあると思うが、自分達の楽しみのためにと言うのが根柢にあると思う。労を惜しまず、
時間をかけて造り上げていく。
田園住宅の思想は産業革命後のイギリスの社会運動としてあり、それが古い村の古い家を快適に住むというふうにつながっているのかも知れない。
後で実感するがイギリスの道路網の充実がこうした田舎で住むことを容易にしているように思う。さらに石積で耐久性のある家が、
新しいものの出番を必要としていないように感じられる。膨大なエネルギーを要した家に匹敵するものは簡単には作れない。
それよりも古いのもに手を入れるほうがよほど現実的だ。
28日夕食。’The Bell
Inn’にて。
興味深いのがバブの存在。都会にも各ブロック毎にあるように、村にも必ず一軒はあるようだ。通りではろくに人を見かけないのに、
パブは結構混合っている。
このパブには奥にレストランがあり、そこで夕食。
娘はトラウト(マス)のソテーとレモン、私はサーモンのソテーとタマゴ色をしたクスクスの様なもの(?)後、
サラダと茹でたじゃがいもが可愛く盛り付けされて出てきた。それとラガービール。
パブはかなり古いと思われるが、レストランの方は新しくカジュアルなデザインで、天井はガラス張り。下にキャンバスが張ってある。
コンランのデザインを何となく感じさせシティー感覚が溢れている。
食後の帰り道、9時といっても外はたそがれ時のよう、ボートに戻り眠りにつく。