今日で完成です。
2ヶ月におよぶ工事に今日、ピリョウドが打たれます。
と言っても、新築と違い生活と平行しての工事でしたから、
完成という実感は無いかも知れまねんネ。
最後に残っていた、外部の物置と2ヶのブラケット（照明）が今日設置されました。
最初に提案した案が ほとんどそのままの形で実現されました。
多くのエネルギーが広がることなく、集約され収斂して像となった
私にとってはとても幸せな仕事でした。
様々な生活があり、その中からデザインの核になるものを見つけていきます。
私が考える核がお施主さんとピタッと重なることがあります。
好みの素材や色具合や遊び心などを含め、考え方は無限にありそうですが
大半は理詰めで決まっていきます。
空間の心理的効果や材料の生理的許容などは、かなり普遍的でおおかたの人に
共通するところがあるように思います。
たいていの人は木が好きですし、左官の壁には安らぎを感じます。
私のデザインには、そうした基本形の中に遊びやユーモアの要素を取り入れます。
大抵自分で作ったりします。
これは説明が特に難しいので、事後承認のような形で認めてもらいます。
お施主さんのためにやっているのか、自分の楽しみでやっているのか・・・。
多分その両方だと思います。
それはとても幸せな状況で、関わった多くの人に感謝しなければなりません。
アプローチとデッキと外部も手を入れ、とても完成度の高いリフォームになりました。
エクステリアにたいしては、施主の強い意向があったのです。
照明器具は15年以上作っていると思いますが、今回は仕事として
トビラの化粧にトライしました。
つまみ、取っ手、テスリなどの小物製作に力を入れ、それがインテリアの表情を豊かにしてくれる
ということを実感しました。
自画自賛になりますが、やはりエネルギーの量が質を作っていくのだと思います。
最終責任を取らないといけない 「もの」 を作るというのは、簡単ではありません。
ある作家が「手を動かせ、手を使え」 といっています。
我々の仕事は 最後はそこに行き着くと思いますね。
クラフトフェアーで知った彫刻家の作品「風見マンボウ」 に 影響されて、
マンボウをモチーフに壁付けの照明器具を作りました。
Ｙさん一家に必要でふさわしいデザインだ、と思えたのです。
