7月10日(土) 5時半起床 6時出発。
レンタカーのスタート地点ストラトフォード・アポン・エイヴォンに戻りお昼までに車を返さないといけない。
それに今日は土曜日、12時を過ぎるとどういうことになるのか見当も付かない、それで余裕を見て早く出た。
B&Bの鍵は母家の玄関のポストに入れるということにしておいた。
早いせいもあって車は少なく快適なドライブ。
10時頃にはストラトフォード・アポン・エイヴォンに着く。
ロンドンへの列車は11時45分発。
それまでシェークスピアの妻の実家を見学。
茅葺きのチューダー様式の家で観光客でにぎわっていた。
表通りからスケッチを一枚描く。
各地方で茅葺きの家を見てきたが、 こちらでも茅葺き職人がいるのだろうか?
この家にしても500年くらいは経っているのだろうし、 その間葺き直しはやっているのだろうけれど、
近年葺き直した形跡のものは見なかった。
無事10日間のドライブを終えた。
走った距離は2250Kmイングランドは丘陵地の国、丘の国であると思った。
道を作ることも農場にすることも牧場にすることも簡単に思えた。
かっては森林で被われていたといわれる。
国土を作り変えたともいわれるけれど、地形的に可能であったのだろう。
それに国中に広がるウォタ- ウェイ網も高低差が少ないから出来たのだろう。
日本は山の国であり、山をどういかしていくかに尽きると思う。
丘と山の違いをつくづく感じた旅でもあった。
ロンドンに戻りホテルに旅の荷物を置いてから、
ヨウコのところに預けておいた荷物を取りに行く。
一息入れながら旅の話をする。
ヨウコは次はスペインで生活してみたいと言っていた。
多分それはボーイフレンドがスペイン人だからだろうと思うけれど。
本と土産物で重くなった2ケのスーツケースをバスと地下鉄でホテルまで運ぶ。
が、 そのスーツケースを娘は階段を運びあげることが出来ない。
思えば引き払う手伝いもあって来たのだから、 父としてがんばらねばならない。
夕方、もう一人のヨウコのスタジオを見学に行く。
彼女は縁があって住いの近くに、 3週間ほどスタジオを借りているとのこと。
20坪くらいはありそうで 借りると月30万円くらいするらしい。
倉庫のような建物の最上階、ロフトそのもので、彼女はそこで洋服を作っていた。
仕上がった作品が30点ほどパイプにかけてあり、 何点かはボディーに着せてディスプレイしてあった、
それらは日本のショップにも送り販売しているとのこと。
彫刻家の夫ドンは制作モードに入っており残念ながら会えなかった。
最後の夕食は近くのベトナム料理屋で、 旅の話や文化の違い等の話をした。
客で一杯の繁昌している店のだった。 今回の旅は職業柄、 建築を気を付けて見ることが多かったと思う。
何となくカントリーサイドというふうに決めたけれど、 いろんな発見や確認があり娘にも助けられて楽しく満足のゆく旅ができた。
また、何百年もの古いものに触れ、実際に寝起きし、 細かいことやこだわり、幸せや、居心地良さ、気持ちを解放していく空間、場、建築など、
いろいろな事を考える良い機会となった。
「手を入れる住いを持っている人は幸せ」という言葉が英国にはある、と何かで読んだが、 そんなこともいくらか解ったような気がする。
手を入れることで場とのかかわりができてゆく。手を入れることで場の主になってゆく。
そしてそれをまた誰かに渡していく。
進化や変化よりも、持続していくことにエネルギーをかけ続けていく世界に、 少し触れることが出来たように思う。
コメント (1)
replica hermes handbags online 千葉県柏市の設計事務所|游工房 Blog 私の家づくり|第19話 帰路 ストラトフォード・アポン・エイブォンへ
投稿者:wholesale hermes handbags |2013年10月01日 01:36