7月5日(月)朝食時、窓から真っ青の空が見える。
これがすぐに雨になったり、曇りになったりする。
手持のポンドが少なくなり銀行に行くがダメで郵便局で換金する。
支払いは@26×2×3で£156。
近くにもB&Bが多くあり、予約無しでも宿探しは出来そうだ。
いよいよスコットランドへ。
知り合いが「湖水地方まで行くのならぜひスコットランドまで行きなさいよ」ということで代表格のエディンバラに決めた。
湖水地方から北のカーライルに向かい、さらにA・B道路を使って東北に向かうルートを計画。
幾つもの素晴らしい湖、村々を通り過ぎる。最上級の自然に石積みの家々、
視覚を刺激する人工物が本当に少ない。
道路にガードレールはなく、植栽や石垣が仕切りとなっている。 そこを結構なスピードで車が飛ばしていく。
「ヨーロッパの走り」といった車のCMのフレーズを妙に納得したりする。
モータースポーツが盛んなことの背景を道路事情や歴史と共の生活等から推測する。
かなりのスピードで走る車の主は意外と年寄りだったりする。
日本の「軽」はここでの走りには耐えられないかも知れない。
山(丘) の一画が石切り場となっているところがあった。
今も石は建築の主材なのだろうか?土地により石の色が異なる。
コッツウォルズははちみつ色と形容されるし、湖水地方はグレー、シュルーズベリーの大修道院は赤茶だった。
農家や民家は砕石のようにしたものを積んでいるし、教会等はもちろん切り石を表面に使っている。
道路沿いの塀も石積みのところが多いし、農地の仕切りでもそうだ。膨大な量の石であるが、山にはまだまだある。
建材としての木材は早い時期に枯渇して、スカンジナビア諸国からの輸入に頼ったらしい。
途中のカーライルでお城を見て、大聖堂を見学。境内のPRIORY'S KITCHEN
(修道院の台所)でお茶を飲んでひと休み。
半地下の方形アーチの天井で石組みのリブと白の漆喰のコントラストが「今」 の用途に十分に対応している。
天井が低く倉庫として使われていたように思われるが、 時代の要請に合わせて用途を変えていくことが出来るのが素晴らしい。
この町の中心には広場があり、 古い建物と比較的新しい建物が混ざりあって、都市の魅力を作り出していた。
イングランドとスコットランドの境界線は山の頂上にあり大きな境界石が立っていた。
突然バグパイパーがキルト姿で表れ境界石の前で演奏を始めた。
何人かの若い観光客が隣に立ち写真。 絵に描いたようなかっぷくの良いおじさんだった。
スコットランド方面は緑が深いような気がする。 今まで目にしてこなかった針葉樹の森(植林されたものか?)が見れるし、
その後丸太を運ぶトラックを何台か見た。
曇り空が小雨になりそれが「ヒョウ」に変わった。
谷底の道を両脇の低い山並を見ながら進む。右手には小さな川、 農家がところどころに間をおいて見れる。
いかにもスコットランドの趣で、暗い風景とあわせて心に刻んだ。
6時半頃エディンバラの入口付近に到着。たまたまあったスーパー‘Sainsbery's’で夕食を買う。 フライドチキン、 サラダ(計売)、フルーツ(計売)、ワイン、ヨーグルトドリンク、パン、水、ビスケット、チョコ。 道を訪ねると親切に2度くり返して教えてくれ、中心部に通ずる大通りにはB&Bがたくさんあった。これまでの経験で、 市内へ車を乗り入れるのは得策でないと分かったので、バスの便の良いところに宿をとり市内へ通うことにした。
窓にネオンサインの出ていた車も停められるゲストハウス(Auld Reehie Guest House)に決めた。
元気の良いおかみさんで、 わざわざオーナーの車を移動してくれてそこに我々の車を停めさせてくれた。
ネオンサインを出すだけのことはあると納得。 築110年、8室でMAX20人の定員。B1階地上2階+屋根裏部屋。
我々はその屋根裏部屋。エン・スウィート(バスルーム付き) といっても狭いシャワー室。
(太った人が多いこの国で入れない人もいるのではと思うくらい、平面が60cm×60cm程度。)